タンザナイトTOP>No.10:Yes と No

Yes と No

 日本語の「はい」と「いいえ」が英語とは使い方が違うことはかなり知られてきましたが、海外で仕事をしていると時々「この人が!」と驚くような偉い人や海外経験豊富な人が日本式に'Yes' 'No'を使い、一緒にいて焦ることがあります。僕は相当気をつけて使っていますから、ほとんど間違いませんが、逆に日本語で話している時に「この時は『はい』だよな」と迷うことがあります。日本では鹿児島弁だけが英語式だと何かで読んだ記憶もありますが、僕自身は確認していません。

 さてスワヒリ語はどうかと言うと、どうやら日本語式らしいのです。そのためタンザニア人の英語も影響を受け、例えば、'Didn't you do this job yesterday?' とスタッフに聞くと、'Yes, yes.' などと答えます。これが正しい英語ならば、彼はこの仕事を昨日したはずですが、彼が意味するところは日本語と同じで、「はい、していません。」なのです。

 全員がこの調子なら統一性もあるのですが、これまた日本人の英語と同じで、知っている人は正しく使うし、知らない人は間違って使うし、中には時々正しく時々間違う人もいるしで、気をつけていないと大変です。

 一般的傾向としては学歴が高いとか、海外留学経験のあるような人ほど正しく使うのですが、なんと庭師のジョセフが正しく使っているのに気がつきました。彼は小学校くらいしか行っていないはずで、英語も簡単な事しか言えません。それなのに'Yes' 'No'を正しく使い分けるとは、少々驚きです。ひょっとすると彼の母語であるチャガ語は英語式なのかなと、他のチャガ族の人の英語も気をつけて聞いてみましたが、誤った使い方をしている人が多く、どうやらチャガ語のせいでもないようです。うーん、このジョセフ、ひょっとすると学校に行くチャンスがなかっただけで、頭はかなりいいのかもしれません。

これがジョセフです。いつも不思議な帽子をかぶっています。彼は最近犬を二頭飼い始めました。 ジョセフの肖像